こんにゃくの特徴

こんにゃくの性質
スーパーなどで売られてるこんにゃくは、約97%程度(弊社分析値94-96%)が水で高分子のゲルです。 主成分はグルコマンナンと言う水溶性の多糖類で、少し構造を変えると軟質から硬質まで利用可能なプラスチックを作る事も出来ます。 一旦ゲル状(ぷるぷる固まった状態)になると加熱しても元に戻らない性質があります。ここが寒天やゼラチンなどと違うところです。 
寒天、ゼラチンとの違い
寒天の原料はテングサやオゴノリなどの海草類で、ここから水に溶けるアガロースを中心にした多糖類の成分が抽出されて固まった物が心太(ところてん)と呼ばれる寒天の元です。この心太を乾燥させたものが寒天です(昔は凍結乾燥させたため寒天と呼ばれます)。寒天はこんにゃくと同様に水溶性食物繊維そのものです。ですが同じ食物繊維でも成分が違うため、特徴には差があります。
大きな差は水に溶かした時、加熱して溶け、冷やすと固まるのが寒天で、こんにゃくは加熱しても冷やしても寒天のようには固まりません。逆にこんにゃくは一旦アルカリで固めてしまうと加熱しても冷やしても今度は溶けません。 この他には粘性の違いがあります。
食物繊維を安くたくさん摂取する時は粘りが少ない寒天が適していますが、消化器内での滞留時間が長くなって満腹感を得やすいのは(固めていない)こんにゃくです。
ゼラチンは成分が水で抽出したタンパク質で、食物繊維ではありませんし、栄養素です。
使う上では寒天と同様に熱可塑性です。
こんにゃくの固まる原理
こんにゃくは、こんにゃく芋のグルコマンナンを水に溶かしてアルカリ性にすることで固めますが、固まる理由はまだ明確には解明されていません。グルコマンナンはグルコースとマンノースが交互につながった多糖類(1:1.6)で、水酸基が一部アセチル化されています。このアセチル基はエステル結合なのでアルカリ性に弱く、ある程度のアルカリ性にすれば外れます。アセチル基が外れるとグルコマンナンの水酸基が露出して、グルコマンナンの分子同士が水素結合で結合してゲル状(不溶性)になると言うのが一般的に考えられている原理です。コンニャク粉のアセチル基をアルカリ以外の方法で脱アセチル化を行っても同じようにゲル化しますので、この原理は正しいと思いますが、コンニャク粉のアセチル基の数が少ないので、完全には説明できていないところがあります。
こんにゃくの原料
原料はこんにゃく芋で、この芋の皮を取り除き、薄くスライスして乾燥させ製粉した粉が「荒粉」で、それをさらに細粉しながら比重の軽い部分を取り除いた物が「精粉」、取り除かれた部分を「飛粉」と言います。
こんにゃく芋の成分
芋の成分は水分20%、グルコマンナン約40%、タンパク質 約10%、他はセルロースや他の有機物、無機塩(灰分)などです。
こんにゃく芋のえぐみ
こんにゃく芋のようなサトイモ科の植物にはシュウ酸やシュウ酸カルシウムのような有毒物が生成されています。えぐみはシュウ酸カルシウムの結晶が微細で鋭い針状なのでそれが皮膚に刺さるためだとされています。
えぐみ(シュウ酸カルシウム)はどうやって取り除いているのか
生芋から直接作るこんにゃくは、下茹での時にかなり取り除かれます。精粉から作る時は精粉に含まれるシュウ酸カルシウムはすでに約0.1〜0.2%程度になっています。
よく、凝固時に凝固剤によって取り除かれていると言われますが、凝固前と後での総含有量に変化はなく、その時に取り除かれているわけではありませんでした。
こんにゃくの水分は一度抜けると再び吸収しません
こんにゃくを冷凍して水分を取り除くと、水に浸けておいても元のこんにゃくのようにぷるぷるした状態にはなりません。これは離水現象で、こんにゃくは水を抱えたまま不可逆性にゲル化しており、冷凍すると水が膨張して繊維の分子が圧縮される部分や大きく間隔が開く部分が出来て溶解時に一気に水が抜けて起こります。一度偏った繊維状のグルコマンナンは元のようにならないために元のように吸収しなくなります。
冷凍したい時はタピオカのエーテル化でん粉を加えるなどして、冷凍用のこんにゃくを作ります。
こんにゃくは水溶性食物繊維ではありません
グルコマンナンは水溶性の食物繊維ですが、アルカリで凝固させたこんにゃくは水溶性ではありません。かといって不溶性食物繊維のような特徴を持っているわけでもありません。
こんにゃくを食べた時の様子を透過映像で見ると、かみ砕かれた時の大きさのまま胃腸内を流れて何が起こるわけでもなく排泄されています。
よく言われるような効能があるのか無いのか、よく検証する必要があると思います。
こんにゃくの臭い
こんにゃくには特有の臭い(腐臭のような)があります。
コンニャク芋にはタンパク質が含まれており、アミノ酸類が多く存在します。アミン系のものは臭気を発するものが多く、これらが主な臭気の原因になっています。
精粉にも数パーセントのタンパク質やアミン系の有機物が含まれています。これらのアミン類は弱酸性の精粉水溶液ではグルコマンナンに抱え込まれていてあまり出てきませんが(若干臭います)、アルカリ性にしてグルコマンナン分子の結合が始まると徐々に追い出されて臭いが強くなります。
当社のコンニャク粉は、遊離するアミン類などの臭気物質も除去していますので、よく使われる水酸化カルシウムなどのアルカリ液を入れても臭いません。
当社のコンニャク粉で無臭のコンニャクを作るとき
作業は精粉から作る時と同じように作れますが、精粉にはシュウ酸やその他の酸が少量含まれているため、凝固剤のアルカリ成分は酸の中和にも消費されます。当社のコンニャク粉は酸の成分が無いためアルカリ剤の量を減らして凝固してください。
また、水酸化カルシウムはアルカリ度が少し高く凝固しやすいのですが、残存すると苦みが出てきます。一般家庭では炭酸ナトリウムをご使用下さい。

 コンニャク芋に含まれる毒物 (シュウ酸、シュウ酸カルシウム)

こんにゃく芋に含まれる毒物
こんにゃく芋にはシュウ酸やシュウ酸カルシウムが含まれていて、コンニャク芋100g中に175mg (シュウ酸、シュウ酸カルシウム合算量 :文献値)(飛粉100g中 2000mg :文献値)含まれています。
市販精粉と当社の粉に含まれるシュウ酸およびシュウ酸カルシウム量
精粉には100g中【シュウ酸 800mg、シュウ酸カルシウム 50〜60mgのカルシウム分:当社分析】
当社のコンニャク粉は【シュウ酸 未検出、シュウ酸カルシウム 14mg(シュウ酸以外のカルシウム分の総量)】となっており、当社製にはシュウ酸やシュウ酸カルシウムはほぼ含まれていません。
シュウ酸、シュウ酸カルシウムの毒性
遊離シュウ酸は体内で血液中のカルシウムイオンと強く結合して低カルシウム血症をおこす毒物です。 カルシウム塩は針状結晶が口腔内粘膜に刺さって損傷し、口腔咽頭の痛みや浮腫を起こし多量に口に含んだ場合は嚥下困難や呼吸困難を起こす事があります。
双方とも毒物及び劇物取締法により劇物に指定されています。
ただ、カルシウム塩は不溶性のため吸収されにくいので低カルシウム血症を起こす事は少ないようです。 しかし、胃酸に可溶なため多量摂取すると遊離シュウ酸になる可能性はあります。 
食品安全委員会では、この2つの物質は毒性があるため含有する食品を評価対象の候補に入れているものの、自然食品中に含まれるシュウ酸量で問題になるとは考えにくいとしています。
尿路結石の原因物質になりますが、結石を起こす原因についても食品中のシュウ酸だけで起こすとは言えず、栄養指導を受けている人(結石を起こしている人、骨粗鬆症の可能性がある人)以外は特に気にする必要は無いと言う見解です。(現在は詳しく調査中との事)
クワズイモだけは含有量が多いために規制されています。

当社では健康食品として結石を起こしやすい人や骨粗鬆症の可能性がある人でも利用できるよう、また健康な人でも毎日摂取して頂く事を考えて、安全のために除去しています。
防腐剤、変質防止剤 (二酸化硫黄、ピロ亜硫酸)
こんにゃく粉などの製品には防腐剤として、市販のこんにゃく粉では二酸化硫黄やピロ亜硫酸ナトリウムを利用することがあります。(厚労省基準値:0.9g/kg)
当社のホワイトコンニャク粉は添加していません。
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